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2006 Vol.48-1 No.218

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公報 2006 Vol.47-3 No.217

新商品開発事業は2つの観点から復刻品が作られました。
・レトロな中にもモダンな感覚のデザイン
・加工技術の継承(入れ子、すだれの技術)

「あお」と「松梅」
デザインとレーザー加工:渡辺大晃さん 挽物:大川照夫さん
女性デザイン相談員が選んだ入れ子は、全身彩色がされた人形で、可愛らしくまとめられている。しかし、手書きで絵付けをする人が少ないので、レーザー彫刻で行った。
ひとつは、顔の表情の違う5個組のもので、口の形を「あいうえお」とした。目はバードカービング用のものを使用して、少しリアルでグロテスクな感じを出したかったが、可愛らしくなってしまいました。
もうひとつは、七福神の入れ子に代表される縁起のよいものとした。3個組で「松竹梅」の文字をレーザで切断し加飾とした。「松竹梅」の梅の中に小さな打出の小槌が入っている。縁起の良い3〜4文字の言葉があればバリエーションは多くなる。
(デザイン、レーザー彫刻担当 渡辺さん)
NCルータですだれの溝切り
デザイン:浅井廣一郎さん 指物:倉田俊一さん
NCルータ:横田知宏さん 木象嵌:山口幸一さん
塗装:鈴木隆史さん

今回、NCルータで行ったすだれの溝切りは今までにない新しい加工法となった。当初はV字のルータビットや、φ1のエンドミルを試したが、絵がバラバラになってしまうので、うまくいかなかった。そこで、ルータにカッターナイフをセットして、軸を回転させないで切る方法を試みた。これにより絵がバラバラにならず、きれいな仕上がりが実現できた。薄い板の0.1mm〜0.2mm程度を残して切るということで微調整に苦労したが、一度セットしてしまえばNCルータならではの精度で加工できる。
 試作したペンケースはシンプルな構造ではあるが、色々なバリエーションに展開できる面白いものになったのではないかと思う。  (NCルータ担当 横田知宏さん)
すだれのペンケース
デザイン担当 
浅井廣一郎さん(写真右)
「電柱の裸電球、夕暮れ時のこうもり、木製のゴミ箱。昭和30年代のイメージで…サイズはシャープペンシルが入る程度に。」
木象嵌担当 山口幸一さん(写真左)
「夕焼けのグラデーションを出すため、木を選ぶのに苦労しました。空はニガキ、ウォールナット2枚だけで作りましたが、もっと多くの種類の木が入手できれば、原画に近づけたのではないかと思います。」


指物担当 
倉田俊一さん
「従来の方法で、すだれを作ると2台の機械が必要だった。今回NCルータだけで、すだれができ応用範囲が広がったと思います。」写真右はNCルータ担当の横田さん 「塗装をした後で研磨をすると桂神代の黒、ニガキの黄色、ウォールナットの茶色が混ざって汚れるので注意しました。また、溝が潰れないよう乾いたら曲げる作業を繰り返し、計3回の塗装をしています。」

塗装担当
鈴木隆史さん

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