箱根・小田原地方には、古くから伝えられてきた貴重な伝統工芸技術が数々あります。歴史的には平安時代の初期頃より源流を見ることができます。 その後、豊富な木材が伊豆半島から箱根山系にあったことや、東海道の街道往還者や箱根への湯治客の増加にともないお土産品として生産が活発になり、幕末の開港時には下田、横浜への出荷を始め江戸へ売り込む努力も続けられてきました。
伝統の木工芸技術を用いながら現在では漆器、玩具、小箱類(寄木)、食卓用品、観光工芸品など多品種の木工芸品産地として、広く国内に販路を持ち一部輸出品としても好評を得ております。また、品質、実用性が高く、美しい木目を活かし、木のぬくもりが伝わります。
これからも伝統の技術を継承しながら、より新しい感覚の製品作りに努力を続けてまいります。
(一社)箱根物産連合会は、箱根・小田原地方の木製品製造業の振興発展と伝続工芸の育成を目的として、昭和26年に関係単位14組合(現在11組合、197企業)の上部団体として設立され、その単位組合が基になって業界振興策の充実と、経済的基盤の確立を目指して昭和49年12月社団法人に改組しました。
県下には、いわゆる産地産業として、横浜スカーフ、半原燃糸、そして小田原地方の木製品(箱根物産)の三つの業種が選定されてきました。各々戦前より助成、育成され、近年では業界自体も、それなりに自助努力を重ねつつ発展してきました。
主な事業としては、小田原・箱根地方の木製品フェアを隔年に開催。各種見本市、展示会の開催等販路拡大事業に力を入れ、伝続技術を取り入れた新しい製品造りに取り組んでいます。
主な生産品 |
漆器・食卓用品・木製玩具・寄木細工・小箱類・木象巌・組木玩具・秘密箱・観光工芸品 |
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